保護犬を探す方法はいくつかある

保護犬と出会う方法はいくつかあります。自治体の動物愛護センターなどが開く譲渡会、民間の保護団体が開く譲渡会、SNSでの里親募集などが代表的なところです。自治体の譲渡会は事前講習が必要な場合が多く、民間団体の譲渡会は団体ごとに条件や雰囲気の違いが大きいという印象があります。SNSでの里親募集は数が多い分、団体や個人の情報を見極める手間もかかります。今回書くのは、このうち民間の保護団体が開いた譲渡会を通じて犬を迎えた経験です。団体によって手順の細かい部分は違うと思いますが、大まかな流れの参考になればと思います。

先代のシーズー

先代の犬(シーズー、15歳)を腎不全で見送ってから、2年ほどが経っていました。のんびりとした性格で、最期の時期は体調を崩しましたが、家族に見守られながら旅立っていきました。しばらくは次の犬を迎える気持ちにはなれず、犬のいない暮らしにもそれなりに慣れていきましたが、時間が経つにつれて、少しずつまた犬のいる暮らしを考えるようになりました。

ちょうどその頃、暮らしの面でもいくつか変化があり、気持ちに余裕ができたことが、新しい犬を迎える後押しになったように思います。新しい犬を迎えることは、先代の犬の記憶を消すことではなく、また別の形で犬との暮らしを続けていくことだと、当時は捉えていました。

保護犬、なるべく小柄な雑種を

新しく迎えるなら保護犬を、と最初から考えていました。保護犬を1頭でも引き取ることは、それ自体が小さな社会貢献になるという考えがあったからです。

犬種は、なるべく体格の小さな雑種を探しました。動物病院に勤めていた頃の印象として、雑種は賢く、おおらかな性格の子が多いと感じていたことも理由のひとつです。家の広さの都合もあり、成犬時の体重が15kg未満に収まりそうな、中型犬サイズまでの犬を希望していました。純血種にこだわりがなかったこともあり、犬種そのものよりも、体格と性格の見通しが立てやすいかどうかを優先して探していたように思います。

条件を絞った上で、複数の保護団体のウェブサイトやSNSアカウント、譲渡会の開催情報を定期的に確認する日々がしばらく続きました。近隣では犬の譲渡会が不定期にしか開催されておらず、頭数も限られていたため、探す範囲を広げる必要がありました。

子犬ではなく成犬を選んだ理由

探し始めた当初は、子犬も候補に入れていました。ただ、途中で成犬中心に方針を切り替えています。

理由はいくつかありました。保護犬の子犬は野犬由来であることが多く、成犬時にどのくらいの体格になるか、見た目だけでは予想がつきにくいという事情があります。希望していた体格の範囲に収まるかどうか、確信を持てないまま迎えることに不安がありました。また、多くの保護団体では、子犬の譲渡条件に「日中在宅できる家族がいること」を挙げているところが少なくありません。実際、別の譲渡会で、日中は共働きで家を空けることを理由に、子犬の譲渡を断られた経験もありました。そうした経緯もあり、体格や性格がある程度見えている成犬を中心に探すことにしました。子犬期のかわいらしさに惹かれる気持ちがなかったわけではありませんが、長く一緒に暮らすことを考えたとき、迎えた時点である程度性格が見えている方が、家族としても落ち着いて受け入れられるだろうという判断もありました。

譲渡会当日

いくつかの団体の譲渡会に足を運び、その中の一つで、後にマロンと呼ぶことになる犬に出会いました。当日は家族そろって会場に行き、大小さまざまな保護犬が並ぶ中を順番に見て回っています。人に慣れている子、まだ緊張している様子の子など、犬によって雰囲気はさまざまでした。

譲渡会当日のマロン

一通り見て回ったあと、家族それぞれの印象を話し合い、最終的に全員の意見が一致して、この子に決めました。決め手は、会場にいた犬の中で一番小柄だったこと、雰囲気が穏やかだったこと、そして、以前からイメージしていた雑種犬の姿に近かったことです。特別な基準を設けていたわけではなく、実際に会って感じた印象が大きかったように思います。

保護犬を迎える際は、施設や運営の様子を自分の目で確認しておくと安心だと、後から思うようになりました。

正式決定までの流れ

会場でその場の犬に決めたとしても、その日のうちに引き渡しというわけではありませんでした。まず申し込みの書類を提出し、その後、自宅の環境や家族構成、留守番の時間などについて団体の担当者と面談する機会がありました。自宅の環境整備(脱走を防ぐ対策や、床の滑り止め対策など)を求められ、対応した後の様子を写真で提出したこともあります。そのうえで一定期間のトライアルを挟み、双方に大きな問題がなければ、正式な譲渡となる流れです。トライアル期間中の過ごし方については別の記事で改めて書くつもりなので、ここでは、正式譲渡までの一つの段階として触れるにとどめます。

申し込みから正式決定までにかかった期間は、おおよそ1か月から1か月半ほどだったと記憶しています。団体や時期、トライアルの経過によって前後する部分だと思いますが、目安として参考になれば幸いです。

費用についても、団体によって幅があります。ワクチン接種や去勢・避妊手術の有無、マイクロチップ装着の有無などによって金額は変わってくるため、ここでは詳しい金額には触れず、団体ごとに事前に確認しておきたい項目のひとつとして挙げるにとどめます。

保護犬を迎えるまでの流れは、団体によって細かい違いはあるものの、大まかには「申し込み → 面談 → トライアル → 正式譲渡」という順序をたどることが多いようです。手続きに時間がかかる分、迎える前に家族で条件や暮らし方をじっくり話し合う時間にもなりました。これから保護犬を迎えることを考えている方にとって、何かの参考になれば幸いです。